手入れのされていない杉林

斜面に転がっている転石の調査をすることがあります。
不安定な状態にある転石に対して定期的に現地確認を行い、危険度が増加していないかをチェックしていきます。
いくつか現地を見て回ってみて、気づいたことがあります。
危険度の高い転石が分布するところは、もちろん急斜面のところもそうですが、たいていうっそうとした杉林であることが多いです。
いわゆる放置森林というもので、手入れがされず間伐などが適正に行われていないため、樹冠の密度が高く、日が入りにくくなってしまい、下草がまったく生えていません。
こんな状態で雨が降れば、むき出しになった地表の土砂は削り取られていくのは当たり前の話です。
転石のまわりの土砂も削り取られていくように洗掘されてしまい、ますます不安定な状態になってしまいます。
危険な転石は、ワイヤーネットなどで対策をしていきますが、手入れのされていない森林が増えたということが根本的な問題のような気もします。
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もっと光が入れば下草も繁茂して表面土砂の流出は防げるはず。

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