土のサクション

土の中で毛管作用により吸い上げられた水は表面張力によって周りの土粒子を互いに引きつける働きをします。
このときの力を「サクション」と言います。
土のサクションは土の含水量が低下すると増大します。また、同じ含水比でも土の粒が小さいほどサクションは大きくなり、同じ土では飽和度が小さいほど大きくなります。
だれもが砂場や海辺の砂遊びで、砂山を作ってトンネルを掘ったことがあるでしょう。
ほどよく湿った砂山では、比較的安定して砂山を作ってトンネルを掘ったりすることができます。
これはサクションの力が働き、土に「見かけの粘着力」が生じているためです。
しかし、水をかけすぎたり、潮が満ちてきて砂山に水がたくさん入りすぎると、土の中は「飽和状態」になってしまいサクションが失われて、砂山はあっという間に崩れてしまいます。

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