先日出かけた赤津研究林の見学会です。
最後の見学地は、鬱蒼とした森です。
ここは故意に伐採を遅らせたヒノキ林です。
他の明るい林内とは比較にならないほど、昼間でも薄暗いところです。
ヒノキも密集しており、1本1本が痩せ細い状態です。
当然、林内には光が届かないため下草も生えておらず、土がむき出しになっています。
これでは雨が降れば、地表面に直接雨粒が当たり、土を流してしまうのが目に見えています。
この状態で豪雨となれば土砂流出も簡単に起こってしまうでしょう。
やはり適切に間伐を行い、光を入れてある程度下草を生やしつつ、1本1本をしっかりと育てていくことが大切なようです。
あと、ヒノキ林では落ち葉が細かくなってしまい、雨で簡単に流されてしまう傾向が強いそうです。
落葉広葉樹の落ち葉は枯れてもある程度原形を維持しているので、土の表面を覆うことができますが、ヒノキの落ち葉は枯れると細かくなってしまいます。
これでは雨粒を緩衝させることはできません。
スギ林であれば、ある程度の大きさで枝ごと落ちるような形になるので、ヒノキ林よりはマシだそうです。
言われてみれば、たしかにそのとおりでした。
なかなか興味深い話を聞くことができました。
こんな感じで、何度も足を運んでいる赤津研究林ですが、日々研究が進んでいて毎回新しい発見があって楽しく有意義な見学会となりました。
今回、案内を務めていただいた佐藤先生には感謝感謝です。
ありがとうございました。