湖の寿命

湖が生まれると、そこに流れ込む川が運びこむ土砂や、湖の中で生活していた生物の死体が沈降し、湖底に溜まることになります。
その結果、湖は少しずつ浅くなっていきます。
誕生した時には深かった湖も、何千年、何万年と時間が経つうちに浅くなり、ついには水深1mにも満たなくなります。
そうなると湖全体に湿生植物が繁茂し、湿原となります。
今、存在する湿原の多くは、湖の末期の姿なのです。
そして、さらに堆積が進んで湖が完全に埋まると、湖の一生は終りを告げます。
そこは、その後、乾燥化して森林へと変わっていきます。
今見ることができる湿地なども、こんな観点で見ると、また違ってみえることでしょう。
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「川と湖を見る・知る・探る(陸水学会)地人書館」より引用

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