地盤の掘削工事での破壊現象

地面の下を掘削する工事にはいろいろなものがあります。
たとえば、地下道路、地下鉄、地下水路、下水道や上水道などなど、
このような工事を行う場合には、地盤のトラブルがつきものです。
多くのトラブルは掘削底面の破壊現象が引き金となることが多いとされています。
では、地盤を掘削するとその底面にはどんな現象が起こるのでしょうか?
まずは、その一つめです。
「ヒービング」といいます。
「ヒービング」は掘削底面付近が軟らかい粘性土地盤のとき、特に埋め立て地などの含水比が高い沖積粘性土が厚く堆積する地盤において発生しやすい現象です。
掘削した底面と周囲の掘削していない地面との高さの差により、地盤の中に「すべり破壊」が生じ、掘削底面が盛り上がったり、側壁を支えている壁がはらみだしてきたり、周辺地盤の沈下などが発生して、最悪の場合は崩壊に至ります。
掘削する底面が膨れあがる(ヒーブする)ことから、「ヒービング」と呼ばれています。
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国土交通省荒川上流河川事務所HPより

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