森林の土壌

土壌は単に岩石が機械的に細かく砕けたものの集まりではありません。また、流水や風などによって運ばれた砂や泥、あるいは火山灰などが堆積しただけのものでもありません。
そこには必ず植物や動物の生育・生息の場があり、それら生物が堆積物に作用して各種の変化を起こし、遺体は土壌動物・土壌微生物によって破砕され分解されて無機物になったり、腐植といわれる有機物に変えられて土層のなかに取り込まれます。
その一方で、岩石が砕けたもの、風化細屑物はさらに細かくなり、同時に化学的に変質し、粘土鉱物と呼ばれる新しい無機物質が生まれ、これらは腐植あるいは混和あるいは結合して独特の組成と組織を持った自然の形成物ができあがります。
これが、土壌です。長い長い時間をかけて自然が造った大事な存在です。
土壌がなければ、降った雨もすぐに流れてしまい、保水することもできません。
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