ゼロフラックス面

降雨の後で晴天が続くと地表面付近に貯留されている土壌水は蒸発のためにふたたび大気中へ失われます。
この蒸発の影響がどこまで及んでいるかは、土壌水の水理水頭の鉛直プロファイルを測定することにより明らかにすることができます。
降雨前の蒸発が進行した時点と降雨ピーク時における水理水頭の鉛直プロファイルの実測値から水理水頭勾配の向きが変わるところを知ることができます。
この深度が蒸発が及んでいる下限となります。
この変換点をゼロフラックス面と呼びます。
ゼロフラックス面より下へ降下浸透した水は蒸発の作用を受けることなく、重力の作用により下方へ輸送され、地下水を涵養する成分となります。
したがって、ゼロフラックス面の深さは、地下水の涵養量を求める場合や土壌水による地下水への物質輸送を考える上で重要になります。
日本の森林土壌ではゼロフラックス面の深度は0.7~1.0mなどの事例が報告されています。

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