芯去・四面無節・四方まさ

昨日の続きです。
名古屋城本丸御殿に使用されている柱材ですが、「芯去」、「四面無節」、「四方まさ」という言葉が使ってありました。
「芯去(しんさり)」とは、切った木は中心に向かって縮もうとします。なので、この中心部分を取り除いた所の方が縮が少なく良い柱材になります。
逆に中心部分を使っている柱を「芯持ち」といいます。
「四面無節(よんめんむぶし)」とは、一般の柱材では、ある程度節が残っているのが普通です。この節が無いほど高級になります。一面だけ節が無いものや、三面だけないものなど様々です。
そして、四面節が無いのが一番高級な柱材となります。
「四方まさ(しほうまさ)」とは、木から柱材を切り取るときの方向によって決まります。
木に対して中心に向かって切り取ると、その面はきれいな縦筋が並ぶはずです。これが、「まさ目」。
逆に木をスライスするように切り取ると、その面は地図の等高線のような模様がでてきます。これが「板目」になります。
普通に柱材を切り取ると二面はまさ目、もう二面は板目になってしまうのですが、斜めに柱材をとると四面まさ目に仕上がります。ただし、このとり方は、普通の取り方よりも切り取る場所が限られてきます。
こんな感じで、その木の最高の場所を切り取って使っているのが、本丸御殿の柱材です。
そこら辺にあるようなヒノキでは、対象にはなりません。
樹齢数百年の貴重なヒノキが選ばれて使われています。
まさに御神木ですね。
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これが「まさ目」
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こちらが「板目」
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四方まさは斜めにとるので、切り取る場所が限られます。

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