軟水と硬水

水は地下を浸透している間にいろいろな岩石のミネラル成分を含みます。
このミネラルのうちCa(カルシウム)、Mg(マグネシウム)の含まれる量を硬度と呼んでいます。
硬度によって軟水、硬水と区分しています。
水1リットル中に含まれるCaとMgの量をCaCO3(炭酸カルシウム)の濃度に換算した重さ(mg、ミリグラム)で表します。単位はppm(mg/L)になります。
0~40ppm きわめて軟水
40~80ppm 軟水
80~120ppm やや軟水
120~180ppm やや硬水
180~300ppm 硬水
300ppm以上 きわめて硬水
と、いうように区分されています。
日本では生活用水の80%が硬度80ppm以下の軟水です。
これが、日本人の味覚を守っているともいわれています。
軟水は和風だしである昆布やカツオからグルタミン酸やイノシン酸などのうま味成分を引き出すのに適しています。
一方で、硬水中のカルシウムには肉の臭みを抑える作用があるため肉の煮込みなどの西洋料理には硬水が適しています。
日本酒を仕込む時の水も硬水であったり、軟水であったりでそれぞれ独特の味を出しているのです。
同じ地下水でも、いろいろな違いがあります。
ちなみに市販されているミネラルウォーターにもちゃんと表示されています。
見てみてください。
 南アルプスの天然水(山梨)硬度(30.0)→軟水
 六甲のおいしい水(神戸)硬度(84.1)→やや軟水
 エビアン(フランス)硬度(293.6)→硬水
軟水は、緑茶や紅茶、コーヒー、炊飯やダシなど料理全般
中硬水は、洋風だしや鍋料理に またウイスキーの水割りに
硬水は、パスタにコシを与えます。スポーツ後のミネラル補給や妊産婦のカルシウム補給また、便秘解消にダイエット中の栄養補給に適しています。

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