孔内水位と地下水位

ボーリング調査時に確認された水位をそのまま調査地の地下水位として扱ってもよいでしょうか?
まず、その水位を確認した時、調査孔がどんな状態であったかを知る必要があります。
水を使用せずに無水掘進時に湧出した地下水であれば、地下水位といえることができますが、泥水掘削をしている場合の泥水位であれば、地下水とは言いきれません。
なぜなら、泥水位の場合には平衡状態に落ち着くまでにかなりの時間を要するためです。
また、複数の帯水層が存在する場合にも、確認した地下水位がどの帯水層の地下水を反映しているかなどを考えておく必要があります。
さらに、掘削時の孔壁保護の状態も重要です。裸孔部があるのか、すべてケーシングで保護されているのかでも、水の変動が変わってきます。
このように、ボーリング調査時など一時期に確認した孔内水位は、よく吟味して地下水位を判断することが必要となります。
季節的な変化や降雨時の水位変動傾向などを知るためにも、観測孔を設置して連続観測などを行うのが望ましいでしょう。

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