先日、三方五湖方面に出かけてきましたが、本当の目的はここに行くことでした。
福井県立年縞博物館です。
実はこの場所には7年前に来たことがあったのですが、その当時はまだ博物館はできていませんでした。
新しくできた博物館には三方五湖の一つである水月湖の湖底に縞模様に堆積した泥(年縞)の研究成果が展示されています。
水月湖に堆積した泥の厚さはなんと45m、一年で0.7mm程度の厚さで堆積を繰り返し、その縞模様を研究者の方たちが数えることで年代を測定しました。
その数なんと7万年分!
きっちり1年毎に計測されています。
そしてその縞模様に含まれる炭素や花粉などを解析することにより、明確な地質年代測定の世界基準として採用されています。
これはすごい研究成果です。年縞の博物館もできるのも納得です。
湖の底に堆積する泥を採取する技術、採取された泥を測定・解析する技術、いずれも並大抵の努力ではできない代物です。
館内には、実際に採取された年縞が展示されています。
本当は実際のように縦に並べたかったそうですが、高さ45mの建物になってしまうため、横に寝かせた状態での展示になっています。
年縞はステンドガラスのように綺麗に加工されており、非常に美しい景観が広がっています。
この黒と白の薄い縞模様が1年分です。
実際に泥を採取するときには一度に1m程度ずつしか採取できません。
しかも取りこぼしがあったりと非常に困難を極めます。
年縞の取りこぼしが無いように、3本のボーリングを用いてお互いを保管しながら採取を行っていました。
館内では案内人の方から詳しい話をお聞きしたりして、非常に充実した内容でした。
多分興味がない人には10分もあれば回りきれてしまう広さですが、私は2時間びっちりと鑑賞してきました。
なかなかおもしろい充実した博物館でした。
機会があればぜひ立ち寄ってみてください。