森林根系の崩壊防止機能

森林を構成する樹木が斜面の崩壊防止の役割を果たしていることは、なんとなくイメージでそうだろうなとは理解できます。
しかしながら、どれくらいの強度で貢献しているかなどについては、まだまだ解明されていません。
ひとつ、それっぽい論文を見つけました。
「森林根系の崩壊防止機能(北原曜)水利科学No.311 2010」
この論文では、
根系の引抜き試験や土壌の飽和状態による強度特性
根系の分布状況
などについて報じられています。
さらに、2次元で斜面の安定解析を行う場合、深いすべり面では根系の強度増加分はうまく反映できませんが、3次元で解析する場合には崩壊地の周囲に根系の強度が反映できるとされています。
また、崩壊に強い森林づくりの提言として、
森林の崩壊防止機能は、間伐など森林整備により効果を高めることが可能。
間伐の方法も列状間伐では崩壊縁となる可能性もあるため、連続した弱線を残さないように工夫すること。
樹種は、スギ、ヒノキ、ナラ類、ケヤキなどが望ましい。
適期の間伐は太い根系を多くし、崩壊防止力を高める。
土の粘着力がゼロのような花崗岩マサ土帯では、根系は大きな役割を持っているため、皆伐は避ける。
などを挙げています。
やはり適切な森林管理は崩壊防止に対しても十分効果的であり、その重要性がよくわかると思います。

カテゴリー: 土と水について タグ: パーマリンク