ホートン型表面流

森林などにおいて、地表面の浸透能(水が地面に浸み込む能力)よりも降雨量が大きい場合に、土壌に浸透しない余剰分が土壌表面に生じ、表面流となって流下します。
この表面流を「ホートン型表面流」と呼びます。
森林土壌の研究が進むにつれて、森林での土壌浸透能は200mm/h(1時間に200ミリの雨が降ってもすべて浸み込む)にも達するため、温暖湿潤で植生に覆われた森林流域では、この「ホートン型表面流」は稀である、という認識が定着してきました。
しかしながら、最近では人工林の荒廃などが言われており、林床植生の衰退(=林床の裸地化)によって、ホートン型表面流が発生し、土壌浸食を促していることが報告されています。
「ヒノキ人工林流域における表面流の発生と流域の降雨流出特性(水利科学No.311 2010)」より引用

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