土の隙間

土の中には隙間がたくさんあります。
森の土に大小様々な穴がたくさんあるのは、土の中にいる生き物たちの活動のためです。
例えば、アリやミミズ、ヤスデなどのような動物たちは、土の中で自分たちが生活する場として穴をつくります。
さらに、落ち葉や落ち葉のかけらが混ざった土を食べ、糞としていろいろな大きさの軟らかい土の塊をつくりだします。
この塊がたくさん集まると軟らかい土をつくりだします。
木の根が腐ったあとも水の通り道になります。
ところで、地面の中にしみこんだ雨水はどうなるのでしょう
水は重力の働きで地表面から地下に向かって流れようとします。
しかし、土の中の穴には、その大きさに応じて水を引っ張る力(毛管張力)が働きます。
この力は穴が小さいほど強いので、小さな穴に入った雨はそのまま留められます。
一方の大きな穴は相対的にこの力が小さいので、水は地下にしみこみやすくなります。
こうしてしみこんだ水は地下水となって山に貯められ、ゆっくり流れだすわけです。
森の土の中の水抜きパイプは「緑のダム」の入り口として重要な役割を果たしているのです。
昨日、本日の内容は「土の100不思議(日本林業技術協会編)」より引用

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