液状化を判定する

実際の地盤で液状化をするかしないかを判断することは、調査をする上でとても重要です。
ちゃんとした液状化の判定基準というのがあります。
「道路橋示方書・同解説」や「建築基礎構造設計指針」という専門書にその方法が記載されており、これに基づいて液状化の有無の判断がなされます。
この指針では、以下の3つの条件に当てはまる地盤の場合は液状化の判定を行うこととしています。
1.地下水位が地表から10m以内にあり、なおかつ地表から20m以内に存在する飽和土層(水がふくまれる地層)
2.細粒分含有率(シルトや粘土)が全体の35%以下の土層、または細粒分含有率が35%以上でも塑性指数(粘土が堅くなる状態からドロドロになる状態の幅を示す数値)が15以下の土層
3.平均粒径(代表的な粒の大きさ)が10mm以下で、かつ、10%粒径(細かい方の粒の大きさ)が1mm以下である土層
以上の条件に当てはまる地盤に何かしらの構造物を立てる場合は、必ず液状化の判定を行わなければなりません。
厳密に判定を行うためには、それぞれの地盤に対する地震時の特性を確認してしなければいけませんが、これを調べることはとてもたいへんなので、便宜上、簡易法が定められています。
この方法では、それぞれの土層の粒度特性と地盤の締まり具合(N値)などから簡易的に液状化の判断をします。
液状化の判断は地表から1m毎に行います。
今は専門の解析ソフトが販売されているので、これを使うと比較的簡単に液状化の判定を行うことができるようになりました。

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