地盤調査をする時には、地層の傾斜を考えておく場面が多々あります。
現地でクリノメーターと呼ばれる測定器を使って傾斜を測るのですが、その際に傾きの方向も確認しておかなければなりません。
これを「走向傾斜」といいます。
で、現地で測った走向傾斜を根拠に地質断面図に書き込んでいくわけです。
その時に、断面図を描く方向と走向傾斜との交差する角度が問題となります。
走向傾斜と断面線が同じであれば、そのまま傾きを表すことができますが、そうでない場合はその交差角によって、見かけ上の角度が変化してきます。
角度を計算する方法は、エクセルでは下記になります。
=DEGREES(ATAN(TAN(RADIANS(A3)) * SIN(RADIANS(B3))))
A3:真の傾斜角、B3:断面線と走向の交差角
例えば、現地の傾斜角が35度で走向と描きたい断面線が交差する角度が30度の場合、断面状では計算すると19.3度となります。
これが見かけの傾斜角となります。
ボーリング調査や現地踏査で得た点の情報を面に書き落としていく作業は、単純なものではありません。