側方流動

地盤の「側方流動」とは、傾斜した地盤や護岸などの背後の地盤が、地震時に液状化した地盤が側方に変形し、変位が生じる現象です。
もともと、「側方流動」は軟弱地盤粘性土地盤上に盛土を施工した際に生じる基礎地盤の側方変形のことを表す用語でしたが、1995年兵庫県南部地震で液状化に伴う側方変形が注目され、この現象も「側方流動」と呼ばれるようになりました。
傾斜地地盤では、急傾斜地などの土砂崩れのような大きな崩壊ではなく、緩い傾斜地盤などで、ズルッと動いたような変形となります。
海辺などの護岸では、背後地盤に作用していたせん断応力が護岸の変形によって開放されたことによる変位となります。
いずれにしても地震時の地盤の液状化などによる強度低下が問題となります。
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地盤工学会誌Vol.60 No.1 Ser.No.648 2012より引用

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