耐震基盤面

N値30以上(砂、礫)もしくはN値20以上(粘土)を良質な地盤→「支持地盤」として扱うことができますが、地震に対する検討を行う場合には、さらに条件が厳しくなります。
耐震設計を行う場合には、「耐震基盤面」を基準とする必要があります。
「耐震基盤面」とは、対象とする範囲の地盤中に一定の広がりがあり、耐震設計上振動すると見なす地盤の下に存在する十分堅固な地盤をいいます。
十分堅固とみなす地盤とは、「せん断弾性波速度」300m/s程度以上を有する地盤をいいます。
「せん断弾性波速度」とは、単純にいうと地盤の中を波が伝わる速度(堅ければ速く伝わる)のことです。
N値で表すと砂でN値50以上、粘土でN値25以上をいいます。
しかも層厚が少なくとも5m以上が全体に広がっていることが条件となります。
局所的に分布する地層では「支持地盤」としては扱えますが、「耐震基盤面」としてはなり得ないことがよくあります。
そのため、耐震基盤面を確認する調査では、かなりの深度まで地面の下を調べることになることが多くなります。

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