クーロンの破壊基準

土の破壊基準に関する少し難しい話になります。
土が壊れるときは、せん断破壊していることが多いと話しました。
その力に対抗する強度をせん断応力と呼びますが、この強度は、次の式で表されます。
クーロンの破壊基準:せん断応力τ=c+σf・tanΦ
「c」は粘着力、「σf(シグマエフ)」は垂直な主応力、「Φ(ファイ)」はせん断抵抗角です。
この式からわかるように、土のせん断応力は、粘着力cとせん断抵抗角Φの要素が組み合わさって成り立っていることがわかります。
垂直な主応力σfとは、上からかかる外力と考えてください。
下の図の(a)の図のように上から押さえつけておいて、横方向に土をずらした場合、
上からの力が強いほど横方向に抵抗する力は大きくなります。
したがって、Φ要素は上からの応力に比例して大きくなることがわかります。
一方の粘着力cは上からの応力とは関係なしに一定の力を持ちます。
土のせん断強さを表すときには、単純に同じではなく、外力の条件によって異なることを理解しておかなければなりません。
下の図は、せん断応力を求める土質試験「一面せん断試験」と呼ばれる試験方法です。
クーロンの破壊基準.gif
今週の図表は「土質力学(共立出版)」より引用しました。

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