土壌水分観測を実施している箇所に雨量計を設置しました。
ここでは通常の雨量ではなく林内の雨を観測します。
森の中に降った雨は、全ての雨がそのまま地面に到達するわけではありません。
樹木によって遮られる雨もあります。
これを樹冠遮断と言います。
一方で、樹木の葉の間を通り抜けて地面に到達する雨を、樹冠通過雨量と言います。
樹冠通過雨量は、季節や樹種によって異なります。
落葉樹の場合は季節的な変化があったり、常緑樹の場合はそれがなかったりすると考えられます。
では、その違いはどの程度あるのでしょうか?
そもそも森自体も成長しているわけですから、樹冠通過雨量もどんどん変化しているのでしょうか?
色々な疑問が持ち上がってきます。
そんなわけで、ここでは林内に5台の雨量計を設置して調べることにしました。
あちこちから雨量計をかき集めてきました。
うちの倉庫に眠っていた雨量計も引っ張り出しました。
設置した場所の上空はこんな感じです。
常緑樹に覆われて鬱蒼とした所。
落葉樹がまだ葉をつけていない所。
ここは、どんどん暗くなっていくはず。
あとは、大木が枯れて倒れてしまい明るくなって、これから新しい樹木が成長し始めている所。
などなど、様々な条件の元でどんな違いがあるかをこれから1年間かけて観測していきます。
どんな結果が出るか楽しみです。
データ回収とメンテナンスは学生さんたちの仕事です(もちろんデータの解析も)。
しっかりやってくださいね。