採泥器の番外編です。といっても私が所有していないだけで、あちらこちらで使用されています。私も何度か見たことがありますし、さわったこともあります。
まずはひとつめ、その名も「スミス・マッキンタイヤ採泥器」。いい名前でしょう。
足が4本出ていて、真ん中に泥をとる採泥器がついています。見た目はカワイイですが、実物はでかくて重くて、一人では手に負えません。主に海底の調査で使われます。
降ろすときは人力ではなく、ウインチなど機械で降ろします。
今にも歩き出しそうで、愛嬌があります。
ふたつめです。
「KS採泥器」、港研式採泥器(こうけんしきさいでいき)とも呼びます。
上からロープでつり降ろして着底するとフックがはずれる仕組みになっており、そのまま引き上げるとアゴの部分が閉じるようになっています。
すごく単純な構造で、泥であろうが、砂であろうが、小さな石ころでもくわえ込んで採取することができます。やっぱり重たいです。
私の中ではもっとも最強最悪な採泥器として位置づけされています。
以前、都市部の河川で橋の上からこの「港研式採泥器」を使って調査をしたところ、川底の何かをくわえ込んだらしくて、引き上げることができなくなりました。
応援を呼んで二人がかりで引き上げたところ、水面から顔を出したのはなんと「毛布」。
しかも水をたっぷり染み込んで、めちゃめちゃ重い。そしてこの採泥器は、食いついたら離さないシロモノ。泣きそうになりながら、引きあげた記憶が頭から離れません。
使うときはご注意ください。