実際の土のなかで霜柱ができる様子を考えてみましょう。
まず、図(a)のような状態の土のなかで、だんだん冷えてくると、0℃以下に冷えるところと、ちょっと深くて0℃以上になるところができます。
この状態では、0℃以下の部分が凍ります。
この時点では、土のなかでは、上層は氷、下層では水という具合に分かれます。
そうすると、土のなかには土の粒、氷、水、空気の4つの物質から構成されていることに気がつきます。(図(b)。
氷の下にある水は、「懸垂水」のような姿にあるので、上から凍ってくると、表面張力が急激に大きくなり、毛管力によって、下方から水を吸い上げていきます。
そのとき、氷によって押しつぶされそうになった下側の「懸垂水」にそれを押し戻そうとする力が働き、氷の重さに打ち勝って、逆に土と氷を押し上げてるほどの力を発揮します(図(c))。
この結果、霜柱がどんどん上に大きくなっていくのです。
まとめるとこうなります。
地面の上から冷やされて、氷が出来上がる→土の中の水がどんどん下から供給される、→氷に押しつぶされる土の中の水は氷に負けじと土と氷を押し上げる→霜柱がどんどん上に出来上がる。
こんな感じです。
こうやって霜柱ができるんですね。
このため、やっぱり土のなかにほどよく水を含んだ土でないと、霜柱はできません。