蒸散過程

蒸発散の過程.jpg
森林を特徴づける重要な特性のひとつに光合成に伴う葉からの水の蒸散があげられます。
土壌中に浸透した水の何割かは根によって吸収され幹を通じて葉まで輸送され、葉の表面の気孔を通じて大気に戻されます。
森林流域からの河川流出量を単純化すると、
河川流出=降雨-遮断蒸発-蒸散
      =土壌浸透-蒸散
以上のようになります。
なので、土壌に浸透した雨水がどれだけ樹木によって蒸散されるかを評価することはとても重要なことになります。
ちなみに蒸散量は、
蒸散=降雨-遮断蒸発-河川流出
という水収支法によって求めることができます。
ただし、この方法では流域レベルの1年間程度の長期的なものしか得ることはできません。
現在では、もっと精度を上げるために1枚の葉からの蒸散量や1本の樹木毎の蒸散量を把握する研究が進められています。
「森林水文学(森北出版)」より引用

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